「伊勢志摩備長炭」の炭工房へ

弊社では、コーヒーを炭火で焙煎しています。コーヒーの種類や焙煎機の種類によって、3種類の炭を使い分けしていて、そのうちメインで使用している「備長炭」を作ってい頂いている、伊勢志摩国立公園内にある「さとう製炭工房」さんに弊社社長と工場長が訪問いたしました。

「炭」は燃料として燃やしているときは、化石燃料と同じでCO2を排出しています。しかし、木炭の原料である木が成長するまでにCO2を吸収している為、燃やしてしまっても再生可能なエネルギー、カーボンニュートラルと言われ、とても地球環境に優しい燃料です。しかも弊社所在地である愛知県の隣、同じ中部地方の三重県伊勢志摩で作られ、エネルギーの地産地消にも貢献が出来ています。

弊社は「炭」を使う理由として、炭ならではの遠赤外線を利用し、ガス焙煎には無い、味わいを作る事を第一に考えていますが、同時に温室効果ガス削減や里山の再生など「地球環境」に貢献する側面も「炭」を使用する大きな理由です。

工房代表の佐藤さんは、炭の原料である良質なウバメガシを求め、紀州から伊勢志摩へ来られました。伊勢志摩国立公園内の里山は良質のウバメガシを手に入れる事が出来ますが、林業が厳しい時代の今では、誰も手を入れなくなりキクイムシの繁殖が大きく増え、木枯れの被害も出ているそうです。

佐藤さんはこの里山に手を入れ、ウバメガシを申請し伐採しています。佐藤さんは、商品にならない小さな枝も拾い集めるなど、山を、自然を、大切にされています。また、伊勢志摩で作られた備長炭の価値を上げるために奔走されています。こんな姿勢に共感し、弊社はこれからも伊勢志摩備長炭を使い続けたいと思います。

4名中 右端が佐藤さん、左端が佐藤さんの奥様 真ん中右が弊社社長、左が工場長
「伊勢志摩備長炭」の看板
里山の伐採現場 機械を使っても重労働は見て取れます。
伐採したウバメガシは切り株から新たな芽が出て、また大きな木に育っていきます。
大きな木に育つ若い頃が一番CO2を吸収します。
窯に火を入れるところです。
3週間ほどの長い時間をかけ、煙の色、匂いなど繊細な判断のもとウバメガシが炭化していきます。最後の40時間は、品質を決める「ねらし」です。夜中も始終気にかけ、作業が続きます。
「ねらし」を経て、窯から出す瞬間は大切な時間です。
冷却され出来上がった「伊勢志摩備長炭」
熱せられたまま窯から出され、「けしこ」と言われる灰と砂が混ざった物をかけて鎮火させるので、白い色をしています。備長炭が「白炭」と言われる所以です。
佐藤さん(右端)と、佐藤さん同様炭作りに熱い思いを持った従業員さん